木造住宅ってどんな家?!
本日のテーマは、伏図!
本日のテーマは、伏図です。
●伏図とは何か
現状では、伏図を作成する意匠設計者は少なく、プレカット工場まかせになっていることが多いようだ。
しかし、架構と間取りは一体で考えるのが木造設計の基本であるため、伏図の描き方は押さえておくべきである。
また、確認申請時に伏図の提出は求められていないが、今後は伏図が必要図書となる可能性が大いにある。
●伏図の作成手順
添付図の2階建て戸建住宅をモデルにして、伏図の作成手順を解説する。
2階建ての場合、まず、1,2階平面図をもとに2階の床伏から検討していく。
次に、2階平面図と屋根伏図をもとに小屋伏を、2階床伏をのとに1階床伏を検討する。
ただし、2階の床伏を作成するときは、1階と2階の構造が関係するため、1階と2階の間取りを同時に検討しなくてはならない。
2階の床伏図で、始めに描き入れるのは間仕切上の梁である。
次に、1階の柱を×で示し、その位置を考慮したうえで2階の柱を記入する。
そして、スパンが飛んでいる部分に梁を架けていき、最後に床の張り方向をもとにして根太を描き込む。
小屋伏図は、2階の間仕切上の梁とスパンの飛んでいる梁を記入する。
次に屋根形状の下地の垂木を決め、母屋や隅木の位置を決めていく。
1階床伏図は、間仕切に土台を描き入れ、大引と根太を記入する。
原則として間仕切の上には梁が必要である。
限られた木材の寸法と構造的な理由から、2間(3.6m)程度を最大スパンとするのが標準的な設計である。
スパンは使用する構造材やその断面寸法によって変わるが、(財)日本住宅・木材技術センターが発行しているスパン表などを参考にしたい。
スパン表とは?
構造用製材・集成材を横架材や屋根組に使用する場合の必要な断面寸法やスパンを表にまとめたもの。
木材の産地や(財)日本住宅・木材技術センターなどで発行している。
ということで、伏図は木造の軸組設計図です。伏図で柱や梁の配置や断面寸法を検討します。
次回のテーマは、地震に強い架構設計です。
乞うご期待!