木造住宅ってどんな家?!
本日のテーマは、N値計算!
本日のテーマは、N値計算です。
●N値計算とは何か
耐力壁の柱頭・柱脚に取り付ける接合金物を選ぶ方法は3つある。
1つは構造計算を行うこと。2つ目は、建築基準法の告示(平12建告1460号)の表から選択する方法。
そして3つ目に、同告示のただし書きによる、N値計算によって選択する方法である。
この3つ目のN値計算とは、水平力が作用したときに柱頭・柱脚に働く引抜力を、簡易的に計算する方法である。
筋かいなどの耐力壁がある柱ごとに計算する。自動計算できるソフトウエアもある。
平12建告1460号の表によって接合金物を選択した場合は、当該耐力壁の周辺の耐力壁による効果を見込んでいないため、
金物による過剰な補強になってしまうことが多くある。
そこで、N値計算で、実際に生じる引張力を簡単な構造計算で求めることで、無駄のない金物補強ができるのである。
●N値計算での金物の検討
添付資料にあるように、柱の両側に取り付く耐力壁の壁倍率の差を計算式に用いる。
また、筋かいの場合は補正値を加える必要がある。
それは、圧縮力と引張力が、打ち消し合うために、引抜力が小さくなったり、発生しない場合もあるからである。
柱頭に取り付く筋かいと、柱脚に取り付く筋かいとでは、前者の方が筋かいとしての耐力壁が高く、同時に柱脚により大きな引抜力が作用する。
このことを補正値によって、計算式に取り入れた上で適した接合金物を判定するのである。
計算値から出た接合部の金物などは、柱の上下に入れる必要があり、2階の柱より1階の柱の引抜力が大きい場合は、2階の柱脚も1階の柱と同等な仕様にする。
N値とは?
N値計算のN値とは、柱の生じる軸方向力(引抜力)を接合部倍率として表したもの。
具体的には接合部の許容引張り耐力を1.96kN×2.7mで除した値である(2.7mは標準壁高さを表す)
ということで、筋かいは取り付ける向きによって柱頭柱脚の引抜力が異なるので注意が必要です。
次回のテーマは、小屋組です。
乞うご期待!